業者によっては見積書に「下地処理」「下地調整」と記載されることがあります。これらは全て同じ意味で、この工程は絶対に省くことができません!!
ではナゼ屋根・外壁の塗装にはケレン作業が必須なのでしょうか。
実は3つの理由があるのです・・
①サビの再発防止をして長持ちさせるため
住宅に使用されている金属は、基本的に上から塗装が施されているため外気に触れていません。
しかし、塗膜が薄くなり金属部が空気や水分に触れてしまうと
「イオン化」という現象が起き、サビが発生します。
サビが発生している面にそのまま塗装をしてしまうと、塗膜の中でもイオン化が起き
すぐに塗膜を突き破りサビが再発してしまいます。
サビが再発し、腐食部分が広がるとせっかく塗装をした部分がどんどんサビに侵されるのです。
ケレン作業によってサビの除去をした面に、塗装をすればサビは発生しにくくなります。
このようにケレン作業を徹底すれば、塗装を長持ちさせる効果があります!!
②塗装の仕上がりをキレイにするため
屋根や外壁に塗装する塗料の厚みは、どのくらいか知っていますか?
使用する塗料の種類・塗装する回数にもよりますが
標準的な塗装工事では0.5mmにも満たない厚みしかありません。
それだけの厚みしかないので、素地にサビなど異物がある上から塗装すると
その箇所だけ塗膜に厚みが出てきてしまいます。
しっかりと塗装をしても、ムラができキレイな仕上がりとは言えません。
ケレン作業をすることで、素地の状態を整えて塗装がキレイに仕上がるのです。
③塗料の密着度を高める
プロの視点からすると、ケレン作業の最大の必須理由は「塗料の密着度を高めること」です!!
塗装面に異物がある・油分・前回の塗装の塗膜の残りがあったりすると
新しく上から塗装をしても塗料が密着しません・・
そこで素地と塗料が密着するようにケレン作業により、下地を調整するのです。
塗装面が平滑すぎると、目が粗いヤスリで素地に細かいキズを付けて塗装することもあります。
塗料の密着度が高ければ高いほど、塗装は長持ちすると言えるでしょう。
サビの発生がなくても、ケレン作業を行うのは塗料の密着度を高めるためなのです。