剥離剤は古い塗膜を剥がす際に、使用される薬剤のことです。
ナゼ外壁塗装工事では、古い塗膜を剥がす必要があるのかを知りましょう。
1.古い塗膜が残っていると塗料がきちんと密着しない
外壁塗装の目的は、古い塗膜を除去して耐久性が高い塗膜を新しく作ることです
古い塗膜は再利用できないため、塗装前に剥がしておく必要があります
もしも古い塗膜が残っている状態で塗装をしても
塗装から数年後に施工不良が生じてしまい、工事をした意味がなくなってしまいます
古い塗膜が施工不良を引き起こす理由
塗料は外壁にきちんと密着することで「活膜」となり、外壁を長時間守り続けることができます
密着できなかった塗料は施工不良を起こしてしまい
本来想定されていた耐用年数より早く耐久性を失ってしまいます
塗装する外壁や屋根の表面にゴミや水分が残っていると、以下の施工不良が起こります!!
●塗膜が自然に剥がれ落ちてしまう
●塗膜表面がヒビ割れてしまう
●塗膜に気泡が生じてしまう
外壁塗装は使用した塗料のグレードによって異なりますが
現在主流になっているシリコン樹脂塗料であれば10~15年とされ
ラジカル塗料であれば14~16年は持つと言われています
また、より耐久性の高い塗料を選択すれば20年近く耐久性を維持させることも可能です
施工不良が起きた塗装は5年前後で劣化し、耐久性を失ってしまいます
古い塗膜を剥がす方法は3つある
①高圧洗浄機やヤスリで物理的に洗い落とす方法
②電動工具で削り落とす方法
③剥離剤などの薬剤で落とす化学的方法
戸建て住宅の外壁塗装で行われるのは①や②の方法です
①の高圧洗浄作業と、下地調整の過程で行われる②などは見積もりでも必ず記載されています
そのワケは、古い塗膜の他にもホコリ・カビ・コケなどの異物が付着しているので
塗装前に必ず高圧洗浄機やヤスリなどで落とす必要があるからです
これらが残っている状態で塗装してしまうとが、塗料が外壁への密着を邪魔して
施工不良が起こってしまいます。
2.古い塗膜の除去に使用される「剥離剤」とは?
剥離剤とは古い塗膜を剥がす薬剤のことで、リムーバーまたは軟化剤とも呼ばれます
剥離剤を古い塗膜の上に刷毛やスプレーで塗布すると
薬剤が塗膜面に浸透して内部から樹脂の結合力を破壊し
外壁表面で固まっていた塗膜がボロボロの布のように柔らかくなり、外壁への付着力が低下します
そして柔らかくなった塗膜を、ケレンと呼ばれる工具や高圧洗浄機を使い除去していくことが剥離作業です
戸建て住宅のほとんどは、高圧洗浄のみで落とすことができますが状況次第では剥離剤が使用されます