「こけら葺き」という言葉をご存知でしょうか?重要文化財に指定されている建物の多くが
檜皮(ひわだ)・杮板(こけらいた)・茅(かや)などの植物性資材で葺かれています(^^)
このような屋根工事技術は1300年以上の歴史を持つとされる、日本独特の文化です。
板を用いた「こけら葺き」という屋根工法も独自の発展を遂げてきました。
板の厚さによって種類があります!!
◆杮葺き(こけらぶき)
板の厚さ‥2~3ミリ 最も薄い板を用いる
◆木賊葺き(とくさぶき)
板の厚さ‥4~7ミリ 杮板よりも厚い板を用いる
◆栩葺き(とちぶき)
板の厚さ‥10~30ミリ 最も厚い板を用いる
「杮(こけら)」という漢字と「柿(かき)」という漢字は非常に似ていますが全くの別字になります。
「杮(こけら)」は、こけらおとしの「こけら」同様、木片・木くずの意味です。
杮葺きは、板葺きの一種になります。
杮が「木片」を意味するように、椹(さわら)や杉といった薄い手割の板を
野地板の上に1寸(3㎝)ほどの間隔で葺き重ねていき、竹釘で留め順次上へと葺きあげていきます。
木目に沿って割られた杮板で屋根を葺くと、板と板との間に少し隙間ができます。
この隙間が屋根裏の通気を促して木材の耐久性を高めています。
入念に施工された仕上がりは優雅で繊細な上品さが漂ってきます('ω')ノ
植物性素材で葺かれた屋根は、経年劣化によって定期的な葺き替えが必要になります。
杮葺きは20~30年のスパンで繰り返し葺き替えが行われています。
杮葺きの代表的建築物
◆室生寺金堂 ◆神魂神社本殿
◆鹿苑寺金閣 ◆慈照寺銀閣
◆桂離宮古書院 ◆正福寺地蔵堂
杮葺きについて少しは理解していただけたでしょうか。
日本に古来伝わる伝統的手法で、多くの文化財の屋根で目にすることができます。
上記の代表的建築物へお出かけされた際は、是非屋根に注目して見てください!!
住宅のことでお悩みを抱えている方は、一度お気軽にお問合せください!!
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