1.天井クロスが大きく裂けているクロスの継ぎ目に約1mm以下の隙間があったり、クロスに細い線のようなヒビ割れがあるなどの場合は
伸縮性が原因として考えられるので緊急性はそれほど高くありません。
しかしクロスの隙間が1㎝を超えるような隙間や、クロスが大きく裂けてしまっている場合は注意してください。
クロスや木材は環境の変化によって伸縮する性質がありますが、
どんなに環境が大きく変化したとしても、これほどまでの大きな形状の変化は起こしません。
木材の収縮率は生の木を乾燥させた場合板目の横方向に約5%が一般的です。
縦約5m・太さ5㎝の角材に大量の水分が加えられたとしても
伸縮する幅は多くても数ミリという計算になるのです。
もちろん木材の種類や数によって多少異なりますが、クロス自体に伸縮性があることを考えると
木材の伸縮だけで1㎝を超える隙間やヒビ割れが起こることは考えにくいです。
このような症状が発生している場合は、構造的な問題があることが考えられます。
2.クロスの繋ぎ目が割れたような状態になっている
天井部分の構造は下地とな角材を天井に通して、石膏ボードや合板が張り付けられています。
クロスは石膏ボードや合板に張り付けられているのですが、ヒビ割れがクロスだけでなく
石膏ボードや合板の下地にまで発生している場合は注意しなければなりません。
石膏ボードや合板で作られた下地は、強度があるため少しの揺れや伸縮では破損することがあまりありません。
もし下地部分に亀裂が見られる場合には、建物の傾きなどが発生していることが考えられます。