1.クロスの素材や施工による問題樹脂タイプのクロスは樹脂そのものに伸縮性があるため、少し下地が動いたとしても
それに伴い状態を保つことができるのですが
土系の素材で作られた素材の場合は、伸縮性が劣るため下地部分が動いてしまうと
追従することができずヒビ割れを起こしてしまうのです。
また、施工の際にクロスに無理な力が加わってしまっている場合や
下地処理が不十分な場合にもヒビ割れが起こってしまうことがあります。
クロスを貼り付ける際は特に、一部分に力が加わってしまっていると
建物の揺れ・歪みによってクロスに対する力が加えられるため、耐えきれずヒビ割れを起こしてしまいます。
2.下地のヒビ割れ
天井などの壁下地は、石膏ボードや合板などの板を張り隙間をパテで埋められていることが多いのですが
施工方法によってはモルタルや土壁に施工していることもあります。
モルタルや土壁が下地となっている場合、建物に揺れ・歪みが起こると下地部分がヒビ割れを起こしてしまうため
ヒビ割れが起こった際に引っ張られたクロスも下地と同じくヒビ割れを起こしてしまうのです。
ただ、下地のヒビ割れによるクロスのヒビ割れは
クロスにある程度の伸縮性があれば防ぐことができるとされています。
石膏ボードや合板はヒビ割れを起こしにくいとされていますが、隙間を埋めているパテは
経年劣化によって剥がれたり割れたりしてしまうことがあるので
この部分のズレによってクロスがひび割れてしまうこともあります。
3.木材の伸縮
合板の場合は樹脂で材料を固めているため、一般的な木材ほど伸縮性はありません。
しかし1枚板などの木材そのままの下地を用いている場合は
湿度・温度の変化によって木材が伸縮を起こしてしまいます。
このときにクロスの伸縮性の低いものを採用していると
木材の伸び縮みによって加わる力に耐えることができずにクロスまでヒビ割れを起こしてしまうのです。