●トタン屋根昔ながらのトタンは、雨音がうるさいといった印象を持たれている方が多いと思います。
雨音が大きく響く原因は、素材が薄いことが挙げられます。
トタンは薄く軽く剛性があるので、雨があたると振動して音が響いてしまいます。
素材そのものの遮音性能が低いため外の音を通しやすいという欠点があります。
しかし、住まいの遮音性能は素材そのもので決まるというよりも
素材以外の材料を含めた屋根構造全体によって決まるとされています。
●粘土瓦
粘土瓦はトタンとは反対で、優れた遮音性能を持つ素材になっています。
一般的な日本瓦は粘土を焼成して作られていて、金属やスレートと比べて非常に重たいです。
遮音性能を表す目安としては
外から入ってくる音のエネルギーと中に伝わってくる音のエネルギーの比率
”透過損失”という指標があります。
透過損失は、素材の質量が大きいほど高くなる=遮音性能に優れているという特徴があるため
質量の高い粘土瓦は遮音性能が高い傾向となっています。
●スレート
スレートには天然石を使用したものと人工的に生産されたものの2種類があります。
現在はセメントに繊維素材を混合した無石綿スレート・セメント系スレートが主流となっています。
人工的に生産されている化粧スレートは、比較的厚みがあり
施工時に素材を重ね合わせるため、陶器瓦と変わらないくらいの遮音性があるとされています。
●ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は鋼板にアルミニウム・亜鉛・ケイ素のメッキを施したものになります。
軽くて丈夫で、金属なのにサビにくく安価という素晴らしい特徴を持っています。
新築やリフォーム問わず普及が進行しています!!
ガルバリウム鋼板の施工は、屋根構造としての断熱性や防水性を向上させるため
他にも下地を構築してその上に施行する方法が一般的となっています。
トタンで用いられてきた屋根構造と比べると遮音性能が大幅に改善しています。