●扉やドア扉部分のリフォームの多くは幅の広い引き戸への変更になります。
理由は2つあり、1つは介助者が伴った状態や車いすを使用した状態でも扉を通りやすくするため。
2つめはトイレなどの扉が狭い個室で倒れると内開き扉を開けることができなくなるからです。
扉などの建具の改修には、必要とする寸法を満たしているかを確認するようにしましょう。
特に車いすの場合は廊下に面した出入り口を直角に曲がって出ることが難しいので
十分な幅を確保する必要があります。
●廊下や階段
廊下や階段には手すりを設置して歩行しやすいように改修します。
床のフローリングは滑りにくい素材やコルク材を使用して転倒を防止しましょう。
また高齢になると昇り降りがきつくなるのはもちろん、視認性も低下してきます。
夜のためにフットライトを付ける工事も検討しましょう。
玄関の外に階段がある場合は、新たにスロープを設置する工事も可能です。
階段の段差を緩やかにする工事を希望される方が多くいらっしゃるのですが
その場合階段の構造全体を変更しなければならないので
大規模な工事になることを知っておきましょう。
●浴室
浴室は水周りとなっているので十分な設備が必要になります。
浴槽のサイズはまたぎやすさと浴槽内での姿勢の安定を重視しましょう。
軽く膝を曲げた状態で足が向こう側へ届く程度の長さがgoodです!!
浴室は滑りやすいので、浴槽の中と洗い場の両方に手すりを付けるようにしましょう。
身体を洗う際に介助が必要となる場合は介助スペースを確保する工事も必要になります。
他にも浴室内と外の温度差によって血圧が急変し、心筋梗塞や脳梗塞を発症する
ヒートショックにも注意しなければなりません。
●トイレ
トイレは1日に何度も使用する場所なので、必ず生活スペースと同一階にして
居室や寝室からの動線を十分に確保します。
トイレの扉が内開きの場合は、必ず外開きか引き戸にしましょう。
足腰に負担のかかる和式トイレなら洋式トイレに変更して負担のないようにします。
また、汚物が飛び散ってしまった時のために床材や壁紙は溝のない掃除のしやすいものにしましょう。