以前、大規模修繕の周期は12年とお伝えしたのですがナゼ12年を周期に行わなければならないのでしょうか?
劣化が目につくということも理由のひとつですが、もちろんそれだけではありません(;'∀')
●10年ごとの外壁打診調査が義務付けられている
平成20年の法改正で施工もしくは修繕から10年経過後の外壁打診調査が義務付けられました。
外壁が崩れないようにするためで、ほとんどのマンションが該当します。
ただし3年以内に修繕や調査を行うのであれば10年ちょうどの調査は不要になります。
外壁全面の打診調査には足場を組む必要があり、費用がかかってしまうので
10年目で外壁打診調査を行い12年目で大規模修繕を行うと足場の費用が余計にかかってしまいます。
このようなことから10年目では調査せずに12周期の大規模工事を行った方が合理的だということで
多くのマンションが12周期を採用しています。
●15周期に‥という流れもある
12周期は管理会社やリフォーム業者の都合だという声もあります。
周期が短ければ短いほど施工業者は利益を得ることができます。
技術力が向上した結果、各設備の寿命は延びていますが
周期を延ばすとリフォーム業者の利益が減るということから12周期が定着したとも言われています。
このようなこともあり、最近では12年ではなく15年にしようという流れになってきているようです。
更には東日本大震災以降の人手不足によって、18年周期にしようという提案もあるようです。
12年周期で大規模修繕を行いたくても人手や資材不足などの理由から
計画通り工事ができないというマンションも増えてきています。